皆さんは就職四季報をご存知でしょうか。5,000社にも上る企業の、新卒就職に必要なデータをまとめた一冊です。
毎年、かなりの手間をかけて情報を収集しており、就職活動をしている大学生にとっては、企業研究に大きく役に立つ本となります。
さて、今回はこの就職四季報が、転職活動で役に立つかどうかを分析していきたいと思います。
就職四季報は転職に使える?
結論として、就職四季報は転職にも大きく役に立ちます。特に、企業ごとのデータを同じ基準で比較できるため、業界の特徴などを調べたり、平均的な待遇を推定することに使うことができます
就職四季報の企業データは、以下のようにまとめられています。これらの一つ一つのデータについて、転職における活用方法をっ記載していきたいと思います。
ご覧の通りデータ量が多いため、記事は3つに分割して、それぞれのデータに触れていきたいと思います。
【修士・大卒採用数】
一般的に、新卒採用数と転職での採用数は大きく異なります。特に日本の伝統的な企業においては、新卒で多くの人数を採用するにも関わらず、転職ではあまり採用しないことが多いです。そのため、あまり参考にはできないでしょう。
【3年後離職率】
3年後離職率データは、その企業の新卒定着率を図るものであり、この数値が高すぎる場合は、新卒のミスマッチ率が高いということとなります。
この際、離職率が高い=ブラック、ということではなく、離職率が高い=事前に企業が開示している情報と実態が異なっていた、という可能性がある、ということが重要となります。
企業カルチャーというのは、新卒においても転職においても大きく変わるものではありません。開示情報との乖離が大きい企業というのは、転職においても少し注意をして情報を集める必要があるということを示しています。
【有休消化年平均】
有休消化率は転職者も気にすることだと思いますが、実はあまり参考にできる数値ではありません。なぜなら、長期休暇における有休消化の方法で数値がかなり左右されるからです。
例えば、5日の連続休暇のうち、3日は特別休暇・2日は有給休暇という企業もありますし、5日すべてを有給休暇として消化する企業もあります。
その為、この数値は参考程度にとどめておく方がよいでしょう。
【平均年収】
企業平均年収については見方が特に重要なデータであるため、別記事でご紹介したいと思います。
今回は以上となります。次回も引き続きデータの見方をご紹介しますので、どうぞよろしくお願いいたします。
加藤 貴之