就職四季報は転職に使える? 3/3

今回は、前回に引き続き、転職者にとっての就職四季報の使い方を解説したいと思います。

基本的に転職はエージェントから案件を紹介されたときがその会社の情報収集のスタートとなります。新卒であれば会社の情報収集にたくさんの時間を割くことができますが、転職の場合は案件を紹介された段階ですでに応募に向けて動き始めます
転職してから「思っていた業務ではなかった・・・」「企業文化が自分に合わない・・・」となった場合、すぐ次の企業に転職できる確率は高くなく、キャリア上の大きな障害になってしまう可能性があります。
いろんなメディアを利用して、正しい情報収集を行ったうえで転職を成功させていくことが大切です。

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それでは、今回は右側の列の解説です。

コンテンツ

残業

枠が小さいですが、気になる人も多い項目でしょう。ただ、特に大きな企業になるほど、部署によって残業時間はバラバラです。ですので、自分が転職を希望する部署については、エージェントにその程度感を聞いておくことが無難でしょう。

但し、この情報から会社の状況をある程度推測することが可能です。
例えば画像にある日本郵船の場合、残業が34.5時間、残業代が39,137円となっており、一時間当たりでは
39,137÷34.5=1134円となります。
残業代は基本的に1.25倍の割り増しとなるので、
1134÷1.25=907円
が、平均的な時間給となります。

この水準は大手企業の総合職水準とはかなり離れておりますので、日本郵船の残業データには、一般職の残業代も平均に含まれている、もしくは、給与に対する基本給の比率が低い、と推測することができます。
これだけの情報だと推測するしかないので、実際にはより詳細な情報を集めるべきですが、この数字から、あれ?と感じられることが重要となります。
是非いろんな角度から情報を分析してみてください。
 

給与、ボーナス、賞与

大抵の方は最も気になる部分ではないでしょうか。転職後の生活なども考えると、給与という要素は絶対に無視できません。しっかりと見極めましょう。

色々と数字が書いてありますが、転職後にもらう給料については転職の面接中にほぼ確定します。さらに、新卒から入った場合と転職では給与水準が全く異なることもあるので、ここに書いてある数字をそのまま生かすことはできないでしょう。
しかし、ここで非常に役に立つことは、入社後の昇給率が推定できることです。

この中の、25・30・35歳賃金という欄を見てみてください。
25歳で335,800円、30歳で406,800円、35歳で517,650円とあります。
ここから昇給率を計算すると、
25歳~30歳は406,800÷335,800=121.1%(年間約5.0%)
30~35歳は517,650÷406,800=127.2%
(年間約5.4%)
となり、おおよそ年間5%超の昇給となります。
昇給率は悪くない水準ですが、おそらく典型的な年功序列型の企業であり、35歳までは、(平均すると)ほぼ変わらないペースで昇給していくことが分かります。

このように、25・30・35歳賃金からでも企業文化を図り知ることができます。公開数字については嘘をつくことが難しい(リスクが高い)ため、企業分析においては特に使える項目でしょう。

離職率・勤続年数

転職時の企業分析では特に重要視する項目ではないですが、離職率があまりにも高い(5%超ほど)、勤続年数が短すぎる(1桁年など)という点だけは確認しておいて損はないかと思います
ただし、もちろん企業文化によって全く異なるので、バリバリの外資系企業でしたら離職率が高いというのはむしろ普通となります。
自身が働きたいと考える企業文化にフィットしているかどうか、という観点で数字を見ていきましょう。


右下に記載されている「会社データ」については重要ではあるのですが、非常に大雑把な抜粋ですので、ここから企業の特徴を知るには少し無理があります。また別の機会で、企業の数字の読み方はまとめたいと思います。


長くなりましたが、就職四季報の読み方のまとめの3本記事でした。新卒はもちろん、転職の方にも役に立つ情報が記載されていますし、転職を考えていない人でも、法人相手の仕事をしているのなら持っていても損はしない本です。
どうぞ参考にしてみてくださいね!

それでは次回もまたよろしくお願いいたします。