【コラム】”社内価値”と”市場価値”

こんにちは。
キャリアデザインコンサルティング&ラボの加藤です。
本日のコラムは「”社内価値”と”市場価値”」です。

皆さん、社会人として働いていく中で、自分の人材としての価値がどの程度のものか、気になったことはありませんか?

様々な測定方法がありますが、今回はその中でもキャリアを考えるうえで非常に重要な指標である”社内価値”と”市場価値”について解説したいと思います。

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人材の価値とは?

そもそも、なぜ人材の価値を定義する必要があるのでしょうか?

一昔前は、会社内の従業員に対して序列をつける必要があったからです。
年功序列が社会システムの中心だったころは、同じような年次でだんだんと上位の役職に出世をしていきますが、より上の役職になるほど、そのイスの数が限られてきます。

そのため、どうにかして従業員同士に序列をつけて、部長や経営陣になるような人材を特定していきました。


そして時は流れ、現代では年功序列型企業の成長に限界が見られ、成果主義が徐々に導入され、転職も当たり前の時代になりました。

そうしますと、その人材が労働市場においてどの程度の価値を持っているかが重要になってきます。

”ある人材が持つ専門知識、技術はどの程度貴重なのか”を測定することができれば、社内においても適切な報酬を与えることができますし、外部から人材を採用する際も、その人材が自社にとって採用するに値するのか判断することができます。
 

社内価値と市場価値

前述のような背景により、現在人材の価値を測定する際は、”社内価値”と”市場価値”の2種類を意識することが大切です。

この2つの価値がそれぞれ何をもとに測定されるかというと

【社内価値
特定の会社内における仕事の進め方、協働方法、円滑な業務遂行、社内独自知識などをどの程度習熟しているか

【市場価値】
企業・業界・市場が人材に求めている経験・実績・専門知識・スキルをどの程度保有しているか

といった形になります。

自らの目的に合わせた価値をつけていく

この二つの価値は、価値の向上のさせ方も違いますし、その価値が役に立つ場面も異なります。

それぞれの価値が発揮される場面は以下の通りになります。

【社内価値
社内における昇格のしやすさ

社内における仕事の進め方や社内専門知識に詳しかったり、決済を進めるにあたるキーパーソンとの人間関係が円滑であったりすれば、その会社において価値のある人物であることは間違いありません。
そのため、人事評価も高く付き、出世に有利に働くでしょう。

【市場価値】
転職のしやすさ・転職時の待遇の良さ

一方、市場価値は社内独自の知識・スキルが高くても上昇しません。
世の中で求められている(=ニーズがある)ことに対し、どの程度の経験を保有しているか、業界共通・市場共通の専門知識・スキルをどの程度保有しているか、など、社内に限らず発揮できる能力により算出されます。
よって、その経験・知識・スキルが重用される他社に転職しやすくなりますし、その専門性が高いほど高い報酬が用意されるでしょう。



自らのキャリア上の目的は何なのかをしっかりと認識したうえで、適切な自身の人材価値をあげることが、充実したキャリアを歩むポイントとなります。


次回のコラムでは、もう少し踏み込んで、社内価値・市場価値の保有度合いによる人材の特性について触れたいと思います。

それでは本日のコラムは以上になります。
お読みいただきありがとうございました!